パッケージデザイン、商品アイデンティティ制作

Ondalis

Ondalisは、2020年イタリア発のオーガニックコスメブランドです。100%有機成分のみを配合して作られた、高品質の商品を提供することに情熱を注ぐ同ブランドのパッケージは、全てリサイクル素材・リサイクル可能な素材にて作られています。これらの商品は環境に優しいだけでなく、旅行の際に持ち運びやすい小型の容器・容量にて販売されており、ブランドの掲げる価値観の3本柱である持続可能性、携帯性、そして機能性のすべてを反映しています。

今回、私は旧商品パッケージの再制作、および7種類の各商品のアイデンティティの作成を依頼されました。

まず、ブランドが当初に採用していたブランディングの解析、及び評価に目を通し、それらの内容とブランドの基本理念との間に見られるギャップ、またエラーを探り出しました。次に、潜在的な顧客に対して効率的に商品をアピールするためには、どのような手法を採用することが望ましいかを考え出しました。

これらの解析の結果、ブランドの基盤である「持続可能性」を、ミニマリズム哲学を採用して的確にビジュアライズし、商品の持つ本質・価値を最低限の要素に凝縮して伝えることで、得られうる最大限の効果を引き出すという、全く新しい方向性を打ち出すことになりました。

Wireframe
Penning

それぞれの商品パッケージには、商品の原料、もしくは機能性を分かりやすく表した、独自のシンプルなイラストレーションを表面に配置しました。それ以外の成分や使用方法などの要素は、グリットレイアウトに沿ってごくシンプルに配置しました。また、それぞれの商品には1色のみがキーカラーとして割り当てられており、テラコッタをテーマとして作成された計7色のカラーパレットは、ブランドの発祥地であるイタリア、ヴェニス周辺の美しい離島、ムラーノ島とブラーノ島の自然色より抽出されています。

Colour palette
Typography
 
 
ASIA identity
DRIP identity
SOFT identity
SOFT QUATTRO identity
ONLY ONE identity
APIUM C identity
SHOWERINO identity
 
 

これらの完成物を世に打ち出すまでは、ミニマリズム、特に日本のミニマリズムを基準としたデザインが、競争の激しい美容業界で受け入れられるのか、確固たる自信はありませんでした。しかしながら、東洋発症のコンセプトを西洋のブランドに取り入れるというアイデアに関しては、随分と前から大きな可能性を感じていたのは事実です。特にミニマリズムは、過去数十年の内に世界中で開花し始めた、環境を第一に考えた事業、また持続可能性を理念とした事業理念を、的確に視覚化することができます。

最終的に、新たな方向性のもとで制作したパッケージは、既存の顧客、また新たな顧客からも、実にポジティブな反応にて受け入れられました。既存ブランドに対する見方、そして受け入れられ方に大きな変化を生み出すことに成功したいう結果は、自身のデザインスキルに大きな自信を持つことにも繋がりました。

 
 
Soap boxes
Hair masks
ASIA tube and box
DRIP glass jar label
Box design(behind)
Round container label
 
 





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